●男性着用型コンドーム 言わずと知れたプロテクションの代表格。スーパーやドラッグストア、専門店など、どこでも手軽に購入でき、体を傷つけないという点でも人気が高い。素材はいろいろとあるが、一番ポピュラーなのはラテックスというゴム素材でできたもの。ラテックスアレルギーの人向けのポリウレタン製もある。 避妊成功率: 正しく使用した場合は約97%、全体では86%。使用中に破れるなどのトラブルから妊娠する例もある。 性病対策: ○
●女性用コンドーム 膣内に装着して使用する。欧米では、ピルと兼用する女性も多い。専門店やドラッグストアなどで手に入る。 避妊成功率:約93.4% 性病対策:○
●Birth Control Pill(バース・コントロール・ピル) 女性用の避妊法。妊娠すると排卵が起こらないという原理に基づき、ピル(エストロゲン)を服用することで、妊娠中と同じようなホルモンを体内に作り出す。体が妊娠状態になるため、体重増加や頭痛、つわりなどの副作用が現れる人もいる。通常は、ドクターの診察→処方箋→ピルの順で購入する。ピルにも何種類かあり、中には疾患持ちの人や、喫煙者は服用できないなどの規制もあるので、まずはドクターに相談を。 避妊成功率:正しく服用した場合は99.9% 性病対策:×
●IUD 別名、リング。プラスティック製の小さな器具で、子宮内に装着することで受精卵の着床を防止。一度の装着で2〜3年持つという点で、セックスの度に避妊するわずらわしさや、ピルを飲むのに抵抗があるという女性たちに受けている。ただし、出産経験のない人にはあまり向かないなどのデメリットもあるので、まずはドクターに相談を。緊急避妊法としての効果もある。 避妊成功率:約98% 性病対策:×
●モーニングアフターピル 別名、緊急避妊薬。避妊しないで性交渉した後に、妊娠を防ぐための緊急措置として使用される。性交渉後72時間以内に実施。代表的な副作用は吐き気。性犯罪の被害となった女性に施されるケースも多い。処方箋なしで購入できる薬局もある。 避妊成功率:75%(24時間以内の服用では95%という報告も)。 性病対策:×
●Depo-Provera (デポプロベラ注射) 1年に3回の注射とわずらわしさもなく、使用条件や副作用が少ないなど、画期的な避妊法として主に北米で人気がある。使用希望の場合は、まずはドクターに相談を。 避妊成功率:99.7% 性病対策:× ピルや注射を希望する場合は、副作用や自分の疾患、生活習慣などを踏まえて、かかりつけのドクター、またはクリニックなどでよく相談しよう。また、ピルを服用していても、性病防止にはならないので、セックスの際には必ずコンドームを使用するよう心がけることが大切。
●梅毒 Syphilis/シフィリス 性器、舌、口内、肛門などに豆粒くらいの大きさのしこりができる。他にも発熱や関節痛などの症状も併発する。また、リンパ腺の腫れと、しこりも特徴の一つ。 昔は死に至る不治の病として恐れられていたが、ペニシリンの開発により現在では治療可能となった。性交渉の他に、口や肛門からも感染する。
●淋病 Gonorrhea/ゴノリア 男性は尿道のかゆみや、排尿時の痛みが主な症状。また、下着に黄色いシミがつくことで異変に気付く場合もある。女性は下腹部の痛みや、発熱を伴う。 抗生物質での治療により、1〜2週間で治癒する。 性交渉の他に、口や肛門からも感染する。
●クラミジア Chlamydia/クラミディア 男性は排尿時の痛みや、尿道から白い膿が出るのが主な症状。女性も同じ症状を伴うが、おりものが増える程度で症状が全く出ない人の方が多い。そのため、知らないうちに相手に感染させてしまうことも。 女性の場合、治療しないで放っておくと、不妊症や子宮外妊娠、腹膜炎を引き起こすこともある。抗生物質での治療により、数週間で治癒する。
●性器ヘルペス Genital Herpes/ジェニタルハーピス 口中や唇、陰部、肛門に不快感やかゆみを感じるのが初期症状。その後、小さな水泡ができ、広がっていく。菌に感染しても、約80%の人は症状が出ないが、ストレスなどで抵抗力が落ちていると発病する。 抗ウィルス剤での治療により、約4週間で治癒する。
●尖圭コンジローム Condyloma/コンディローマ 性器から肛門にかけて白、またはピンク色の米粒大のイボができる。女性は、膣内にできる場合も多い。痛みやかゆみがあることは少ないが、セックスでの痛みや出血を伴うこともある。 手術で取り除く方法と、塗り薬による治療とがあるが、どちらも再発の可能性が高く、長期間の治療となる。通常は良性のウィルスによる感染だが、悪性の場合は子宮頸ガンや陰茎ガンを引き起こす可能性もある。
●トリコモナス症 Trichomoniasis/トリコモニアシス 女性の場合、泡状のおりものや陰部のかゆみ、赤み、強い匂いが主な症状。男性は排尿時の痛みが特徴だが、無症状の場合が多い。 内服薬の服用により、約10日で治癒する。 性交渉での感染の他、感染者が使用した浴室や衣類を介しての感染も報告されている。
●膣ガンジタ症 Candida/カンディダ 激しいかゆみや、白いヨーグルトのかすのようなおりものが出ることがある。男性の場合は、かゆみが主な症状。 ガンジタはカビの一種で、多くの女性の膣内にいる菌だが、何らかの刺激で異常に繁殖すると発病することに。性交渉で感染する他、女性は体調不良、妊娠などで、膣内の常在菌が異常繁殖することで感染する。
●B型肝炎 Hepatitis B/ヘパタイティスB だるさ、吐き気、嘔吐、高熱、尿の色が濃い、便の色が白いなど。感染しても症状が出ずに回復するケースも多い。 数ヵ月の療養を行い、回復するのを待つ。感染原因は、 性交渉、血液や精液と粘膜との接触なので、コンドーム使用によって感染は防止できる。
HIVとエイズの違い HIVとは、エイズの原因となるウィルスのことで、HIVに感染した状態をHIV感染症と呼ぶ。感染後、免疫力が低下し、カリニ肺炎など特有の症状が出てきた状態をエイズと呼ぶ。
初期症状 感染後、2〜8週間の間に、発熱、リンパ腺の腫れなどの“急性期症状”が出るが、約20%の感染者にしか出ないので、症状がないからと言って感染していないとは言えない。また、症状が出ても、風邪と似ているため、区別するのも難しいと言える。
感染しているかどうかを知るには? 血液検査で陰性か陽性かを判断できる。保険のない人は、フリークリニックなどで相談してみよう。
感染経路 HIVは、血液や精液、膣分泌液中に存在するので、これらを自分の体内に入れなければ感染しない。感染源や感染経路がはっきりと分かっている上、感染力もさほど強くはない(1回のセックスでの感染率は0.1〜1.0%との報告あり)。自己防衛ができるという点で、むやみに恐れる必要はないとも言える。セックス経路の感染予防には、コンドームが有効。口で精液を受けたり、飲み込むのもリスクがあるので、コンドームをつけた状態で行った方が安全だ。唾液や涙にも菌は存在するが、非常に少なく、人間の抵抗力を考えると心配する必要はない。
感染したらどうなるの? 感染後、数年から数十年で免疫力が落ちるため、通常、健康時には発症しないような感染症が発症する。その中で特定の症状が現れた時点で、エイズ感染となる。主な感染症は、カリニ肺炎やカボジ肉腫、痴呆などの神経系の病気がある。ガンジタや梅毒など他のSTDを併発することも多いので、種類に関わらず、STDに感染したと思われる場合は医療機関に相談すること。