Never give up! どうしたら「わかる」ようになるのか

r1ネイティブスピードで英語は「一生懸命聞いてもわからない」「何度繰り返しても理解できない」「○○風アクセントの英語はわからない」という相談をよく受けます。特に尋ねられるのが、長文や早いスピードの会話が聞こえるためのコツや効果的な学習法です。確かに周りの人が面白そうに何かの話をしているのに、取り残されて仲間はずれの気持ちになるのはつらいものです。今回のコラムでは、どうしたら「わかる」ようになるのか考えてみたいと思います。

語学の魔法はないの?
 ドラえもんの「翻訳こんにゃく」があれば良いなあ思ったことはありませんか? でも残念ながらそのようなものは現実では存在しません。
 同じように、よくコマーシャルにある「聞くだけで」あるいは「見るだけで」英語がしゃべれるようにはなりません。もっとも信じられている、「英語圏に行けば英語ができるようになる」も実は幻想です。英語を話す国に行くだけでは、英語がぺらぺらに話せるようになりません。ご存知のように、海外であっても日本人社会内だけで生活すれば、英語を使う機会は最低限でしかなく、あるレベル以上の英語力をつけることはできないからです。

じゃあどうしたら?
海外に行っても英語力がつかないのであれば、勉強しても無駄なのか? 決してそんなことはありません。海外在住経験がなくとも外国人と対等にビジネスをし、英語を駆使する人は数限りなくいらっしゃいます。私が気がついたのは、そんな彼らの多くに共通していたのが、英語を学ぶこと自体が目的でなく、将来のビジネススキルにする、好きな人と意思疎通するなど英語を使って何かする夢を持っていたことです。

英語を使って何かをしている「なりたい自分」を思い浮かべる
 英語を使って何かをしようという目標を持っていると、ちょっとやそっとのことではくじけることはないし、未来を見据えて学習を継続できます。他の人と比べてスキルがなかなか上がらない時も、目標があると自分のペースで頑張れます。
 目を閉じて思い浮かべてください。英語を使っている自分が思い浮かべることができますか?まずは英語を使うという自分の意思を確認しましょう。それがなければ、海外に行ってもコミュニケーションを積極的に取ろうとはしないでしょうから、どうしても「英語がわかる」までの道は遠くなります。

自分のデータベースを作ろう
 実は「聞くだけ」という魔法の学習法は、大量の英語を聞くことができれば、役に立ちます。空で覚えて言えてしまうまで聞きこめば、その分その人の英語データベースが築けます。ある意味、赤ん坊が言葉を話せるようになるのと同じです。繰り返し聞くことで、自分のものにするわけです。
 ただ、多くの人が、自分のものにする前に諦めてしまいます。聞こえないのではなくて、自分のデータベースにまだ入力されきってないと考えてください。データベースに入力がしっかりされれば、全て聞き取れなくても必ず理解できるようになります。人によっては、数回聞けば身に付く人もいるかもしれませんが、20 回や30 回でも足りない人もいます。人と比べないで、自分が納得できるまで諦めないで続けることが大切です。

続けるためには…
 以前テレビやオーディオブックを使った学習法についてお伝えしましたように、自分が楽しめながら続ける何かを見つけましょう。もし学校や語学クラスに通っている人は、テキストを工夫して使うのも良いでしょう。仕事だったら差し障りのないものであれば、会議やプレゼンなど録音して繰り返し聞きましょう。
 わからないから、話せないからとネイティブとの付き合いを避けていてはもったいないです。間違っても、時間がかかっても英語でコミュニケーションに挑戦しましょう!

Don’t give up!  You can do it!!


Riko 先生(岩崎ゆり子)

米国の大学卒業後、外資系ホテルなどの勤務を経て、現在講師として活躍中。特にサービス業に おける英会話研修に定評があり、日本各地の企業で指導を行う、さすらいの英語講師。TOEIC990 点、国連英検 A 級、通訳・翻 訳の実績多数の英語の鬼!...かと思いきや、素顔は SF と読書と海外ドラマをこよなく愛する食い道楽。好きな食べ物はコロッケ。

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