日本では、5 月とは思えない30 度を超える真夏の天気が続きましたが、カナダではどうでしょうか?
毎年この時期は、各社の新入社員研修を行うために、日本各地を旅する英語講師となる私です。今年の新入社員からは「とにかく元気」という印象を受けました。学生気分が抜けていないとも言えますが、総じて皆さん積極的にクラスに参加してくださり、教える側にもやりがいがありました。今年私が担当したすべての新入社員研修が「話す英語」だったので、特にそう感じたのかもしれません。大勢を一気に新人として雇用するいくつかの企業でそうだったので、それだけ「話す」ことの需要が高まっているとと感じました。
学校英語VS ビジネス英語
新人研修でよく聞く質問があります。「学校英語とビジネス英語どう違うの?」です。皆さんはどう思いますか? 完璧な答えはありませんが分かりやすい違いは、受信中心が学校英語、発信中心がビジネス英語。点数を取ることが学校英語、相手に伝えることが目的なのがビジネス英語でしょうか。そのため、ビジネスパーソン1年生は、英語に対するマインドセットから変える必要があります。今までの受身の姿勢から能動的な姿勢へ、伝えたいことをシンプルで明確にすることを習慣とするなどです。
ビジネスライクへステップアップ
すでにマインドセットが頭に入っていて、英語で意思疎通ができる余裕のある人には、さらにステップアップを目指していただきたいと思います。カジュアルな “Hey what’s up?” ではない、もっとビジネスライクな英語表現を身に付けてみましょう。丁寧語の使い方の基礎編になり、一度コツをつかんでしまえば、状況に応じて自然に使えるようになります。
Want (to) をwould like (to) へ
“I want some coffee” でも十分に通じますが、これを “I would like some coffee” にすると印象が少し和らぎます。want の「くれ」という強い要求のニュアンスよりも、would like の方が「いただきたい」という感じになるからです。このちょっとした変化だけで、ビジネスでの印象がカジュアルな感じからステップアップするのでぜひ使ってみてください。もちろんwant を使って悪いということではありません。強い気持ちを伝えたい時に使うことで、使い分けることができます。
I want to show you our new product.
新しい製品をあなたに見せたい
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I would like to show you our new product.
新しい製品をあなたにお見せしたいです
質問はwould you like (to)にすればいいだけです。
Do you want our company brochure ?
わが社の企業パンフレット欲しいですか?
↓
Would you like our company brochure ?
わが社の企業パンフレットいかがですか?
何かが欲しい時に使えるhave
何かが欲しい時、例えば誰かの名前を聞きたい時どうしていますか? オーソドックスに“What’s your name?” と聞いていますか? それとも “I’m ○○ .What’s yours?” のように会話でさり気なく尋ねていますか? どちらもカジュアルな状況なら良いですが、相手の立場が上だったり気をつけなくてはいけない相手の場合、悪くすると無礼と受け取られかねません。そういう時に便利なのがMay I have です。May I have を使うことで、もらって良いですかという許可の形になり、1歩下がった丁寧表現になります。
What’s your name ?
名前は何ですか?
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May I have your name ?
お名前いただけますか?
I want your business card.
あなたの名刺が欲しいです。
↓
May I have your business card ?
あなたの名刺をいただけますか?
もし今後、ビジネスライクな状況になった時、簡単ですのでぜひ使ってみてくださいね。
Good luck to all you newly hired business people !