英語はこうやって勉強しよう!
⑩「街中英語」を拾ってみよう!

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⑩「街中英語」を拾ってみよう!

 バンクーバーの街を歩いてみると、一瞬にして英語に包まれます。店員さんが話す英語、モールの看板の英語。皆さんは、そのうちのどれくらいをしっかり理解しながら「街ブラ」をされていますでしょうか? せっかくカナダで街ブラするのなら、ぜひ「自分の『網』にかかってくる英語の量」を増やしてみてください。これをしながら街を歩くだけでも、有意義な英語の勉強になるんですよ。
 それでは、引っかかる「街中英語」を増やすには、どうしたらいいのでしょうか?「似たような場所ではなく、いろいろな場所で目を光らせる」です。
 レストランへ行けばメニューに目を光らせてみましょう。例えば「Sushi Cone」cone は円錐形という意味があるので、これは「手巻き寿司」の意味。なるほど~。
 ドラッグストアへ行けばクリームを手にとってみましょう。「dermatologist-tested」とか難しいこと書いてある。ではせっかくなので辞書でも引いてみましょう。dermatologist= 皮膚科医、なるほど。皮膚科の先生がテストしたクリームってことですね。
 海辺を歩けば看板を探して見ましょう。「NO FISHING OR CRABBING FROM THE PIER」とか書いてありますよ。最初の部分 “NO FISHING”「魚釣りしちゃだめですよー」ってこと。
crab はカニっていう意味なのは皆さんもお分かりでしょうが、それになぜing がついている…?とか、街ブラ中に考えてみましょうか。ちょっと辞書を引いてみると、crab には動詞で「カニを捕る」という意味があるんですね。なので、「カニも捕っちゃだめですよー」ってこと。
 また別の看板には、「Report Impaired Boating」って書いてあったりします。 impairedは辞書で引くと「正常な機能が失われた」「(力な どが)弱まった」とあり、なんとなく覚えにくい…。
でもくっつけてみると、「正常に船の運転がされていないこと」…ははぁーん、飲酒とかでふらふら運転の船を見かけたら、通報してください、ってことですね。
 ちなみにimpaired は「impaired driving」の形でよく使われるので、この看板を解読した後にニュースで出てきたりすると、耳が勝手に単語を拾ってきてくれます。「あ、飲酒運転ってことだ!」って。crab に動詞の意味があったなんてーー、とか、impaired なんて言葉知らなかったーー、とか、実際街中に出てみると、いろんな単語が待っております。
 ただただ街ブラをするよりも、「街中英語」を1つでも多く拾う気持ちで繰り出してみてくださいね。 そして、できるだけ多くの単語を覚えてかかりましょう。たかが単語、されど単語。
 しっかりと覚えた単語の数が多ければ多いほど、街中でひっかかってくる単語が増え、街ブラが楽しくなります。
 昔、私のコースを取った卒業生がディズニーランドに行った時のこと。 ディズニーのキャラクターに会えたりアトラクションに乗ったりできて「楽しかったでしょ??」という意味で感想を聞いてみると、「 はい! “cotton candy” って書いてるお店があって、何売ってる店かがわかってめっちゃ楽しかったです! それと、”Ferris wheel” も”carousel” もわかって、もぉ、歩いてるだけで笑みがこぼれてこぼれて…!!」 という意味で、楽しかったようです(笑)。
 そう。思った以上にいろんな単語たちがいるんですよ、街中って。だから、ただの街ブラで終わらせずに「街中英語」を拾ってみましょう!
私の学校の生徒さんの中には、週末街を歩いていて「ひっかかってきた」英語をどんどん写真に撮っている人もたくさんいます。実際に使われている単語を撮り貯めておくと、覚えやすいですよ。

記事提供Vector Internaitonal Academy

筆者プロフィール:Mari Kato
University of British Columbia (UBC) 大学院教育学修士号取得(英語教授法)。大阪大学大学院言語文化学修士号取得。
カナダのカレッジで通訳翻訳コースを10 年間教えた後、「短期間で英語を話せるようにする学校」Vector International Academy を創立。Chief Instructor として教鞭を執る一方、バイリンガル司会業や通訳業、コラムニストとしても活躍。

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