先月号に続き、ノースバンクーバーにあるブルワリーを次々とご紹介していますが、ここ最近、ノースバンクーバーのシップヤードエリアに新しいブルワリーが本当に次々オープンしています。
このStreetcar Brewing も7 月中旬にオープンしたばかりのナノブルワリーですが、フルーティなビールが揃っていて、女性に人気が出るのではないか?と思っている矢先、私と同じように女1人でビールを楽しもうとしているビール女子が、私の隣に座りました。
ここのブルワリーの試飲室は決して大きい方ではありませんが、フードをサーブしていないブルワリーに多いのが、試飲室の真ん中に大きなテーブルがあり、その周りにたくさんの椅子が置いてあるので、空いてる席にどんどん座って、知らない客同士がテーブルをシェアすることがよくあります。
そのため、隣に座った知らない人同士でも、ビール好きという共通点をきっかけに仲間意識が湧き、酔いも手伝いすぐ仲良くなれるので話が弾んで楽しめる、そんな雰囲気が私はブルワリー試飲室の醍醐味ではないかと思っています。
私が訪れた際は7 種類のビールがありました。定番ともいえるラガーはLolo Lager と言う名称がついており、“Lolo” はLower Lonsdale(ブルワリーがあるエリア名)を指します。あんまり冒険したくないな~という方は、ぜひ、このラガーをご賞味ください。
ちなみにビールの苦みが苦手、という方にお薦めしたいのが、ここのPeach Radler。ピーチの甘さが感じられるので、とても飲みやすく、ビールというよりはジュース感覚で楽しめます。
そのPeach Radler、Tart Raspberry Saison、Freshly Squeezed Radler も、どれもサワー系ビールで、特にFreshly Squeezed はレモンのすっきりした爽やかさが感じられます。また、サワー系で飲みやすいのにアルコール度が高めなRaspberry Saison は、地元のラズベリーを使って作っているので、地元感満載です! ちなみにTart はお菓子のタルトではなく、ここでは、「酸っ ぱい」という意味になります。
日本でも最近人気が出ているこのサワー系ビール、ここではケトルサワ-リングという技術を使っています。伝統的なサワー と言えば、樽で乳酸発酵をさせて作るベルギーのランビックが一番に浮かびますが、このケトルサワ-リング法は、酸味の調整がしやすく、タンクで煮沸をするため汚染のリスクが低いので、深みや複雑さがでる伝統的なサワービールとは違い、逆に軽く飲みやすいビールができるので、この技術を取り入れているブルワリーが最近は多いそうです。
今後、サワー系ビールを極めてみるのも面白いかもしれませんね。