映画館のニューノーマル
3 月中旬の緊急事態宣言を受けて閉館していたBC 州内の映画館だが、7 月になって経済再開活動がフェーズ3に移行したのを期に、限定的にではあるが再開し始めた。
■バンクーバー近郊でオープンしている主な映画館■
【Cineplex 系】
Scotiabank Theatre Vancouver, Vancouver / Cineplex
Cinemas Metropolis, Burnaby / SilverCity Riverport Cinemas, Richmond
【Landmark 系】
Landmark 10 New Westminster, New Westminster
【その他】
Rio Theatre, Vancouver / The Cinematheque, Vancouver
3 月以前の私にとっては、「ふと思い立って、ふらっと映画館に行く」のが「ノーマル」だった。今回の営業再開にあたって、各シアターは徹底的なコロナ感染対策を取っており、訪れる観客に安心安全をアピールしている。再開後の映画館で大きく変わったのは、まずチケットの値段だ。全席指定で、Ultra AVX やD-Box 席、スタンダード席などの種類に関わらず、一律$5。チケット代が安くなる火曜日は、CPX TUESDAY が$2.69、Landmark Cinema は$2.99 になっている(7 月15 日現在)。
あらかじめ適切な距離を置いて劇場側がシートマップを作成しており、チケット購入時にはその中から席を選択するようになっている。座席数はかなり縮小されていて、シアターの大きさに応じて15 席~最大50 席くらいの規模だ。実際に映画館に行ってみると分かるが、その席数だと全部埋まったとしてもなんとなく寂しい。それに、上映中もマスクをしているから、映画を見ながらポップコーンを食べるということがやりにくい。
いつかまた、周囲を気にすることなく、呑気にポップコーンを摘みながら映画を楽しめていた頃に戻れることを祈りつつ、もしかしたらこれがコロナ後の「ニューノーマル」になってしまうのかも…という一抹の不安を感じずにはいられない。
そうは言っても、また映画館で映画を見ることができるのは、嬉しいことだ。この夏公開予定の新作映画が軒並み公開延期になったため、今のところ上映されている映画は準新作と旧作が中心。けれど、『Jaws』(1975 年)、『Back to the Future』(1985 年)、『Pulp Fiction』(1994 年)や『The Dark Knight』(2008 年)など、過去の名作をもう一度大きなスクリーンで見られる貴重なチャンスでもあるので、チケット代もお得なこの機会に再見するのもお薦め。営業している映画館の最新情報は、https://www.cinemaclock.com/theatres で検索できる。
Twitter: @usagy_van
さすらいの旅がらすライター。2002 年からバンクーバーに在住。好きな海外ドラマ、映画は数知れず。面白ければ何でもござれの雑食系で、カナダ、アメリカ、日本を股に掛けて映画やテレビを追っ掛ける日々。