カナダでキャリアを築くには色々な方法があります。日本で培った経験を活かしてさらなるキャリアアップを試みる人もいるでしょうし、日本でのキャリアとは全く異なる方向、所謂キャリアチェンジをカナダで試みる人もいます。今回のシリーズではキャリアチェンジを含め、カナダで日本人の方々がキャリアを築く上で何が重要なのかを様々な方の例を交えてご紹介しているのですが、今号は「キャリアチェンジ」を前に考えるべきことに触れたいと思います。
■ What do I want ?
ただ単に今の仕事が嫌だから他の分野で働きたいという現実逃避なのであればキャリアチェンジはお勧めしません。具体的に「何がやりたいのか」がしっかりと見えているのか?無給でもその仕事がしたいと思えるのか? ぶれない決心、芯がしっかりしていることが大切です。
■ Do I have what it takes ?
キャリアチェンジで最も重要なことが「何がやりたいのか?」が明確であること。そして次に重要なことが、その分野で自分は何ができるのかを理解していることです。新しく挑む分野で雇用機会を掴むにはどのようなスキル・経験が必要なのか?そして、自分はそのチャンスを得るだけのスキル・経験があるのか?キャリアチェンジを前に自分の今立っている位置はどこなのかを再確認して下さい。立ち位置が確認できれば、資格取得や学校に行くなど自分が今やるべきことが見えてくるはずです。
■ What can I offer ?
誰一人として同じスキル・経験・知識を持っている人はいません。その一人ひとり異なる特徴をいかにして相手が求める人材に照らし合わせることが出来るのかが運命の分かれ道です。自分の強みは何か、新しい分野で何を提供できるのかをしっかりと把握して下さい。
■ Are my skills transferable tothis new career ?
その分野での直接関係する経験は無くとも新しい分野で活かせる経験があるはずです。例えば、 修理業者の方が営業へのキャリアチェンジを考えている場合でも、修理先のお得意様とのコミュニケーション能力は営業で必ず活かせるスキルとなり得ます。ウェブデザイナーとして培ったアートセンスを買われバイヤーのポジションを得られた方もいらっしゃいます。新しい分野で活かせるスキルが全く無いと諦めてしまう前に、今までの経験をもう一度振り返ってみましょう。
■ Is this career a good fit ?
キャリアチェンジを試みる前に、入念なリサーチは欠かせません。その分野ではどのようなキャリアアップの道があるのか? お給料はどれくらいなのか? 仕事と生活バランスはどのようになるのか? その新しいキャリアではどのようなバックグラウンドが適しているのか? その分野で活躍している人たちに実際に会って話を聞き、知識を深めるのも良い方法です。
■ Which companies would I want to work for ?
興味のあるポジション・仕事ばかりではなく、そのキャリアを実現する会社をリサーチすることも重要です。会社の経営スタイル、雇用形態、現在その産業が抱える問題などなど。
会社リサーチを通して自分がその会社で働いている姿を思い描き、そのポジションでどのように貢献できるのかを考えてみて下さい。