『南京大虐殺記念日』制定の動きに関して

 「南京大虐殺記念日」の制定がオンタリオ州議会では動議を(全会)一致で採択し可決し、毎年12月13日を南京大虐殺記念日としました。

  今回、その動きがBC州議会でもリッチモンド・ノース・センター選挙区選出のBC州議員で、BC自由党の多文化実務担当の評論員であるテレサ・ワット氏がBC州議会の再開初日に声明を発表し、州政府に対し、毎年12月13日をBC州の南京大虐殺記念日とするよう提案しました。

 さらに全国カナダ華人連合会(NCCC)も今年5月、バンクーバーでの全国大会で全国(代表)による議案を採択し、連邦政府に対して南京大虐殺記念日制定に関する議案を採択するよう促しています。

 テレサ・ワット氏は近くBC州議会に毎年12月13日をBC州の南京大虐殺記念日とする旨の動議を提出し、全議員の支持を呼びかけることにしているとのことです。

 こうした運動の後押しするのはBC州アジア第2次大戦災禍史実擁護会(ALPHA)という組織で、その会のテクラ・リット会長によれば、このワット氏の呼びかけを歓迎し、

「1937年に起きた南京大虐殺を記念し、犠牲者を追悼することは、既に地域や民族の境界を越える意味を持ち、世界記憶遺産(「世界の記憶」)となっており、戦時中の人道に反する暴行を決して容認してはならず、また類似の悲劇の再演を防ぐために国民を教育する必要があるという警告を世の中の人々に与えるものである」

と支持する旨を表明しています。また、この記念日の制定を支持するよう同州議会の全ての議員に呼び掛けもしています。

 それを受けて、この動きに反対をする日系団体である『カナダの人種和合を促進する期成同盟』は10月14日に以下のように声明を出しました。

Wat州議会議員発言に対してBC州全議員に反対呼びかけへ

 10月1日にBC州議会に於いてテレサ ワット議員(自由党、リッチモンドノースセンター選出)が「南京大虐殺記念日」(以下「記念日」)をBC州でも制定させようと提唱している件に関し、「カナダの人種和合を促進する期成同盟」(以下「期成同盟」)は本格的にその反対運動を展開しております。

 期成同盟ではBC州の全ての州議会議員に対して書面にて、ワット議員の提唱する記念日制定運動はカナダ及びBC州における多様性文化、多国籍文化の尊重と人種間の和平に重大な危機を与えるものと懸念し、その旨表明します。また、ワット議員の選出地区はBC州で多くの日系が住んでいるリッチモンドの中心にあることから期成同盟ではワット議員への直接の働きかけも行う予定です。
更に期成同盟としては他の州議会議員らへの働きかけを含め、我々の反対活動について多面的に取り組んでいきます。

 カナダにおける記念日問題は昨年のオンタリオ州議会での動議、現在進行中のJenny Kwan国会議員のカナダでの記念日制定に向けた署名活動、トロント郊外の南京大虐殺記念碑の建立、更にはトロントでの「南京大虐殺犠牲者記念館」設立計画など南京を巡る活動が活発になる中、BC州でもそのような動きが出てきたことに多大なる懸念を抱いており、期成同盟として意見表明を継続していきます。

尚、期成同盟の本件に関してのお問い合わせ、または期成同盟への連絡は下記にご連絡ください

委員長 ゴードン門田
メール: kadota@canaway.com
携帯:604-682-7345

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