教会のための奉仕
クリスチャンのなおみさん。「教会は私のバイタミン! 聖書の言葉はパワーの源です」とおっしゃる。教会のチャリティーバザーにも長年貢献。 “Naomi” の品物は、予約が入ったり、まとめ買いする人がいるほどの大人気。「多い時には、レーズンブレッド130 本、パイ36 個、チキンパイ90 個、ロールキャベツ80 個、パウンドケーキ40 個寄付したことがあったわねえ。1ヵ月半も前から作り始めて冷凍しておくのよ」。パンも全部手でこねるそうなので、もう神業の領域! 何十年も続けてきたこの奉仕により、州内の各教会から年に1人選ばれる“Nomination from Parish” のメダルを授与された。
Naomi’s Caféのとっておきストーリー
・ George の大好物は、なおみさんのアップルパイ。肥満気味の夫を気遣った奥さんから「アップルパイを食べさせないで」と頼まれた。次の日からGeorge にはマヨネーズ抜きのツナサンドのみ。しばらくたって「ナオミ、だいぶ減量したからアップルパイを食べさせてくれよ~」とGeorge が言っても「ノー! 奥さんとの約束があるからダメよ」となおみさん。翌日、『がんばって減量したので、ご褒美にアップルパイを食べさせてあげて』という奥さんの手紙を持ってきて、George はやっとパイを食べられた。・ 常連客で毎日満員のカフェ。“ 食べ物がある時は席がなく、席がある時は食べ物が(売り切れて)ない” と言われた。店内のほとんどの席が、常連客のリザーブシート。長期休暇などで来店できない場合には、なおみさんに伝言を残して不在中の自分のリザーブシートを誰かに譲ることが暗黙の了解となっていた。「銀行のマネージャーのTim がね、仕事で急に来られなくなり連絡もできないことがあって。次の日に、子供みたいにお尻を突き出して、『ナオミ、ごめん。僕のお尻をぶってくれ!』て謝りに来たのよ(笑)」。
・「 お店に来る人は、みんなイコール」。客たちは、みんなお互いのファーストネームで呼び合っていた。ある語学学校の校長がやってきて、“ ミスター” と呼ばれることに腹を立て、自分を博士の肩書きの“ドクター”と呼ぶように言った。「ノー。あなたがどんなに偉いか知らないけれど、このお店の中ではみんなと同じようにします」。校長は怒って帰って行ったが、3 日後に「あなたは正しい」と謝りに来た。「こういう人ほど、またお店に来るようになるんですよ(笑)」。
・ カフェ閉店から3 年、常連客らによって企画されたサプライズの同窓会が開かれた。なおみさんは、びっくり感激! この会には、100 人を越える人が集まった。Naomi’s Café ではぐくまれた友情は、閉店後も永遠に続く。現在もなお、当時のお客さんたちから、クラムチャウダー、アップルパイ、シナモンバンなど、たくさんのオーダーが入ってくるそうだ。
・日 本を離れて頑張る日本人留学生のために、毎週金曜日は無料で(!)食事を提供。たくさんの学生たちがなおみさんの料理を食べに、また悩みごとを相談しに訪れた。毎年正月には、50 人近くの学生を自宅に招いておせち料理を振る舞った。間違った方向に進みそうな時には、容赦なく怒る。真剣に向き合ってきた証拠である。「卒業式に出席しては、嬉しくてオンオンと一番泣いてしまうのが私だったのよ(笑)」。今でもなおみさんが帰国すると、日本でカフェ時代の同窓会が開かれる。
総領事公邸にて、清水なおみ先生を囲む会
4月16日(2018年)、在バンクーバー日本総領事館 岡井朝子総領事のお招きで、清水なおみ先生を囲んでの昼食会が開かれました。なおみ先生のこれまでの涙と笑いの人生に、皆さん感心したり驚いたり。損得抜きのなおみ先生のハートとパワーに、ホッコリあたたかい気持ちになりました。
領事館の方々にシナモンバンをお届けする約束をして、「またお得意先が増えたわ!」とニッコリのなおみ先生でした。