カナダは日本に比べて大きな地震に100年以上見舞われておらず、そのためか、古いレンガ造りのビルが残りガスタウンやイエールタウンのような観光地となっています。そしてそこ、ここに建っている高層ビルやそして建設中のビルの出来上がり方の速さには驚くとともに、耐震構造になっているわけないような~と素人目にも見えるような作り方をしています。対策をしていることを祈るのみですが。。。
今回は小学校の校舎の耐震問題についてです。以前、何校かの小学校を訪れたことがありますが、その校舎の古さにはビックリしました。よく言えば、レンガ造りの歴史ある建物ばかりでしたが、冷静に考えると、こうした老朽化して危なかっしい建物によく子供たちを入れておけるな~と思わざるを得ない校舎ばかりです。
ここまで長くほっておかれたおびただしい数の学校の建替えや、修繕をしたりするには巨額のお金がかかるのは当然理解できます。
そんな中、バンクーバー教育委員会は施設の長期補修計画(地震)について初めてバンクーバー地区住民を集めてオープンハウスを開催し、情報交換をしたとのニュースがありました。
教育委員会の関係者によれば、補修計画自体はよくできており、この計画にはバンクーバー地区住民も共通認識を持ってほしいと、その理解を求めていました。
Creekside Community Centre会場に参加した何組かの家族は「学校閉鎖から地震のアップグレードに至るまで多くの問題」を委員会と共通認識として持つことができた話しています。
一方、General Wolfe Elementary に2人の子供を預けているUlf Von Deynさんは、その地震への修繕が遅々として進んでいないことに苛立ちを覚えている、と語り、子供をこのようなリスクがある校舎に預けておくべきかどうかを話し合っている、とも話しています。BCプレイスの屋根の修繕には5億ドルをササッと用意はできるが、子供が危険にされているにもかかわらず対策が遅れている現実に、市側の「危険」に対する認識のズレに、どうなっているんだ、と憤っていると、その様子を伝えています。
この長期修繕プランの予算作りにはこの地震対策がそもそも動機付けになっているものの、州が策定する予算の95%までを教育委員会が確保しなければならないとされているのも問題となっているところ。
この予算を確保するために、教育員会では今後15年間で、1高校と12の小学校の閉鎖を市なければならなくなるのではないかと懸念が出ている模様です。
Families Against Cuts to Education のメンバーCarrie Bercicさんは、この予算策定は一方的な額であり、学生の安全と教育をリスクにさらしているとし、当局はいくつ学校があって、何人の学生がいるのかを数字のみで見て予算等の判断するのではなく、実際に学校にきて、学校で何が起こっているのかを見てほしい、とも訴えています。
教育委員会は6月の修繕計画が決議されるまで向うカ月で何回かこうした情報交換のためのオープンハウスを開催する予定とのことです。