両親や祖父母呼び寄せるビザを抽選に変更
カナダ政府は14日、国外にいる両親や祖父母を呼び寄せるため、同国在住の子どもや孫がスポンサーになり永住権を申請するシステムを、
と発表しました。
公平性を確保し、処理手続きが滞るのを防ぐ狙い
があるとのことです。
この変更について、申請者が殺到していたこれまでの先着順の査証(ビザ)プログラムより公平だ
とカナダのジョン・マッカラム(John McCallum)移民・難民・市民権相は述べています。
今年1月の永住権の申請では、先着順の申請リストの上位を確保するため、宅配業者が法外な料金を要求したり、移民局の前に数時間前から野営する申請者がいたりしたと報じられていたので、政府も重い腰をあげたようです。
移民コンサルタントのYuriさん(Shine Canada)によりますと、
カナダ国籍もしくは永住権を保有する方が両親・祖父母のカナダ永住権申請のスポンサーなることができる「Parent and Grandparent (PGP)」プログラムは、未処理の受理済み申請書が山積みされており、審査プロセス期間は2年以上(現在は2014年1月申請受理分を審査中)も掛かります。
あまりの申請数の多さを受け、毎年1月に申請受付数を限定し新たな申請受付を開始していたのですが、それでも減らない未処理申請書類の数が問題になっていました。
カナダ政府は常日頃”家族の絆”を第一優先で移民制度を考えていると言っているだけに、PGPプログラムにおいて抽選制度を設けるとは予想外でしたが、それ程までに未処理申請書類問題が大きくなってしまったのかもしれません。
カナダ政府が誰もに公平に申請の機会を与えようとしている姿勢が伺えますが、このシステムは一日も早く子供や孫と一緒にカナダで暮らしたいと願う方々にとっては神頼みに近いものがあるのではないでしょうか...
とコメントを寄せていただきました。
2017年1月3日〜2017年2月2日の30日間登録可能なオンラインフォーム(氏名・生年月日・出身国・居住所・メールアドレスを記入)をIRCCに提出し、その中からIRCCが「10,000」申請者を無差別に抽選しInvitation to Apply (ITA)を発行、ITAを受理した申請者は90日以内に永住権(PR)申請書類をIRCCに提出するという流れです。
Express Entryは年齢・語学力・学歴・職歴などをもとに計算されたポイントが高い申請者から順にITAが発行されるというシステムですが、来年度から導入されるPGPプログラムはポイント制ではなく、”抽選”です。
PGPプログラム申請希望者は来年1月3日にオンライン登録してITAが送られてくるのをじっと待つほか無く、ITA発行数が10,000に達した後もITA未受理の場合は更に来年度にオンライン登録を行い、そしてまたITAが送られてくるのをじっと待つ、そしてまたITA未受理だった場合は、さらに次の年に...
この「待つ」という期間は申請者にとって不安のほかなにものでもないでしょう。
Shine Canada ゆりさん info@shinecanada.caまで