日本生まれのモンスターがハリウッドを席巻!
日本生まれのコンテンツを元にしたハリウッド映画が人気を博している。近年で言うと、士郎正宗の漫画『攻殻機動隊』が原作の『Ghost in the Shell』(2017 年/ 監督・Rupert Sanders、主演・Scarlett Johansson)、木城ゆきと作の『銃夢』を原作とした『Alita:Battle Angel』(2019 年/ 監督・Robert Rodriguez)が記憶に新しい。
中でも最大の人気コンテンツと言えば、今や英語にもなっているKaiju=怪獣だ。そのすべての怪獣の元祖、怪獣王こと「ゴジラ」が世に出たのは1954 年公開の『ゴジラ』(監督・本多猪四郎)。邦画版最新作の『シン・ゴジラ』(2016 年/監督・庵野秀明)は、ゴジラ映画の集大成を現代に蘇らせた傑作だった。一方、ハリウッド版は1998 年の『Godzilla』(監督・Roland Emmerich)がトラウマレベルの残念な出来だったため、その後のゴジラ・コンテンツは封印。16年ぶりに息を吹き返したのが、2014年版『Godzilla』(監督・Gareth Edwards)だ。大のゴジラファンでもあるEdwards 監督の手により、オリジナルのゴジラ、そして何よりも初代・本多猪四郎版へのリスペクトとオマージュが込められたヒット作となった。5 月31日公開の『Godzilla: King of the Monsters』(監督・Michael Dougherty)は、ゴジラを中心とするモンスターバース3 部作の2 作目で、ゴジラと共にモスラ、キングギドラ、ラドンが登場。
1964 年公開の東宝版ゴジラ第5 作『三大怪獣 地球最大の決戦』(監督・本田猪四郎)を彷彿とさせる怪獣の大盤振る舞いには、期待しか膨らまない。
日本を代表するもう1つのモンスターと言えば、ポケットモンスター。1996年に任天堂から発売されたゲームボーイ用ソフトから始まり、アニメやキャラクター商品などゲーム以外での様々なメディアミックスも展開され、世界中で人気を博している。「Pokémon」はもはや世界共通語だ。5 月10 日公開『Pokémon: Detective Pikachu』(監督・Rob Letterman)では、遂にポケモ
ンが実写映画の世界へ進出する。成人指定ヒーロー・デッドプールでお馴染みのRyan Reynolds が、渾身のモーションキャプチャーでピカチュウを熱演。
かわいらしいピカチュウの百面相と、かわいさのカケラもない成人男性声とのギャップが得も言われぬ魅力を生み出している。
ゴジラとピカチュウ、大人も子供も楽しめるお薦めのモンスター映画だ。
Twitter: @usagy_van
さすらいの旅がらすライター。2002 年からバンクーバーに在住。好きな海外ドラマ、映画は数知れず。面白ければ何でもござれの雑食系で、カナダ、アメリカ、日本を股に掛けて映画やテレビを追っ掛ける日々。