『不動産を買う』実践編
【住所】
703 -123 W. 1st Ave. Vancouver
MLS #R2404404
【売却希望価格 】
$659,000
【フロア面積】
574スクエアフィート
1ベッドルーム、 1バスルーム
駐車スペース1台分、 築年数 9年 鉄筋低層住宅 管理費 $377
(10月号Oops発刊時点で売買が成立している場合もあります。)
さて、こちらの物件を購入するには、いくら位の頭金が必要なのでしょうか。
具体的に実践編と参りましょう。
一般的な頭金 20% $131,800
借入金 $527,200(返済期間25年)
月々のローン返済額 $2,278 (隔週で月 2回に分けた返済額の合計)
(注)今回適用したローンの利息は2019年9月時点のものであり、お客様の 所得や頭金などにより変動するものであり、保証するものではありません。どうぞご了承下さい。
今年 9 月から初めて不動産を買う方に政府から奨励金貸し出し制度(First-Time Home Buyer Incentive) ができました。
この制度は本当に消費者の要望に応えるものか? 今日はこの新しい奨励金制度を具体的に掘り下げてみたいと思います。
まずこの制度を受けるには、初めて不動産を買うことはもちろんのことですが、他に
1. その世帯の総所得額が$120,000 以下であること
2. 融資を受けるのに必要な最低頭金(50 万ドルまで 5%、それ以上の額に対して 10%)が用意できること、そして奨励金を使って支払う頭金が購入価格の20% を超えないこと
3. 借りられる融資額は所得額の 4 倍まで(10 万ドルの所得の場合 40 万ドルまで)という内容を満たさなくてはなりません。
次に奨励金の貸し出し金額ですが、中古物件であれば購入価格の 5%、新築物件の場合は 10% の奨励金を頭金に充てることができます。
この奨励金は無利息で借りることができ、返済は将来の売却時、または 25 年後、どちらか早い方になります。ところが無利息?! と喜ぶのは早いんですね。10 年後家を売ることになった時、家の価値が上がり売却益が出たとします。その際の返済額は売却価格の5% となります。逆に家の価値が下がって購入額よりも低い額での売却でも5% です(つまりこの場合、政府は損失を負います)。
月々のローン返済額はこの奨励金貸し出し制度を使うと若干抑えられると言われていますが、問題は購入した家が気に入って、25 年を過ぎても住みたい場合です。返済額はその時の市場価格の5% です。市場価格の上昇が大きければ、25 年間ローンの返済でセーブできた総額よりも、返済額の方が大きいということもあるかもしれません。またこの制度を使うがために、購入価格が低いものに強いられてしまうという欠点もあります。利点が欠点に勝るかどうかの熟考が必要のようです。