毎年お正月に開催される全国高校サッカー大会。
雨の日も風の日も、暑い日も寒い日も、苦しく厳しいトレーニングに耐え、自分のすべてをかけてサッカーに打ち込んだ少年たちの頑張りを見ていると、その背中に様々な苦難が感じられ、いつも胸が熱くなります。
大会中は各チームの監督が選手へ送る言葉も報道され毎年様々な名言を生んでいますが、今年の大会で次のような言葉が紹介されていました。
『意識的な練習の繰り返しが無意識を作る!』
これは、目的を持った意識的なトレーニングを何度も行い、それを当たり前にできるようになるまで繰り返す、という意味です。
真面目な日本人には昔から根付いている考え方です。
私も今まで、この日本人の誇りともいえる精神論で人生を歩んできた1 人です。しかし、このトレーニングには精神的・体力的な強さが必要となり苦痛が伴います。それを超えた者だけが勝ち残っていく高校生のスポーツの世界では必要なトレーニングだと思いますが、これを小さな子どもにはさせたくありませんよね。大丈夫です。
子どもの場合は、
なのです。
過去2回のエッセイでも少しお話しましたが、子どもは生まれてからの3年間で、周りの環境や親の考え方・育て方によって、自分の当たり前(無意識)を作っていきます。
例えば、毎日夕食後は家族そろって読書をする、という習慣がある家庭で育った子どもは、それが当たり前のことなので、全く苦痛に感じません。しかし、そのような習慣がない家庭で育った子どもに読書をさせようとすると、それはその子にとって“嫌なこと”になってしまうのです。
「いつもはテレビを見られるのに」、「いつもはおもちゃで遊べるのに」と不満ばかりを感じて読書に身が入りません。それどころか読書自体が嫌いになってしまいます。
お子様の将来のためには、
3歳までにできるだけ多くの良質な習慣を『当たり前』にしておいてあげることが大事です。同じことをするにも、普段の習慣として無意識に行う場合と、嫌だけど無理やり行う場合は、その結果だけでなく、ストレス度も大きく違ってきます。
7歳頃には意識脳である左脳のみを使うようになる ため、右脳にある無意識領域につながる回路は閉じられてしまいます。それまでに、ご家庭での習慣を見直してみてはいかがでしょうか?