皆さん、こんにちは。Able English Studies は1月より新体制で新たなスタートを切りました。今年から私ヨシダ アキが代表を務めさせていただきます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
さて、今回からの『TOEIC って何?』は2016 年5月に日本で始まった「新」TOEIC についてお話しします。カナダではまだ旧形式ですが、今年中にはカナダでも新形式に移行すると予想されています。今回からのシリーズで例題を含めてそれぞれのパートごとの新旧TOEIC の違いをご説明します。
旧形式(リスニング)
Part 1:写真描写問題(10 問)
Part 2:応答問題(30 問)
Part 3:会話問題(30 問)
Part 4:説明文問題(30 問)
新形式(リスニング)
Part 1:写真描写問題(6 問)
Part 2:応答問題( 25問)
Part 3:会話問題(39 問)
Part 4:説明文問題(30 問)
新TOEIC はどう変わった?[ リスニング編]
リスニングで大きく変わった部分はPart 3 とPart 4 です。会話形式のPart 3 では、2 人の会話を聞き質問に答えていました。新形式では3人の会話が加わりました。
* 音声のみ・実際の問題用紙には印刷されない
Man A: Have you two looked at thenew science building yet?
Woman: I wonder which classes will be offered at the building.
Man B: It’s only for Computer Science students.
Woman: That’s not fair.I [ ポイント1] wanna get a chance to use the building!
Man B: [ ポイント2] Well, cuz they have the most students. They need a bigger building.
Man A: [ ポイント3] True.
Man B: You can always change your major to Computer Science!
ポイント1: リエゾンとエリジオン
リエゾン(音の連結)とエリジオン(音の省略)が目立つようになりました。日本人が「食べている」を「食べてる」と発音するのと同じようなことです。英語ではgoing to がgonna、have to がhafta になったりします。旧形式ではこのような発音はしませんでした。
他には?
are not → ain’t
kind of → kinda
sort of → sorta
ポイント2: Incomplete sentence( 不完全な文章)
Well, cuz(because) they have the most students.
接続詞は文と文をつなぐ!
because は接続詞ですから、これは不完全な文ですね。実際の会話ではこのように不完全な文章や単語だけで返答することは非常に多いですよね。例えば、
A: When did your flight arrive at YVR?
B: (My flight arrived at) 11:00 in the morning.
ポイント3:目まぐるしく変わる発言者
「True」とMan A はたった一言言って、次の人の発言に移っています。旧形式の会話にはなかったことです。今回からは相槌程度の発言も多く、めまぐるしく発言者が入れ替わります。これも、実際の会話により近い形と言えるでしょう。
まとめると、どう変わった?
リスニングパートは全体的に実際の会話を意識した問題が増えました。これからは小手先で解く問題よりも本当の意味でのリスニング力を求める試験になったと言っていいかもしれません。
校長: Aki Yoshida
Simon Fraser University 卒業。SFU で講師として日本語を教え、オンライン教材の開発にも携わる。TOEIC 990点。
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