今回は、パート5で「語彙問題」 といわれているものについてです。 これは、実は他動詞の問題です。動 詞には、自動詞と他動詞があります。自動詞は、文字通り、自分で働くことができる動詞です。I walk.(私 は、歩く)のように、動詞、”walk” の後ろに何もなくても会話が成立します。ところが、他動詞は、I love yoga.(私は、ヨガが大好きです)のように、動詞love は、後ろに、何か他の物(すなわち目的語)が来ないことには使えません。
日本語では、「愛しているよ~」と言い、あえて「あなたを」は入れませんね。ところが、英語では、”I love you.”と言わない限り、会話は成立しません。ここが日本語と英語の大きな違いですが、日本人は、平気で他動詞の後の目的語を無視してしまう傾向(笑)にあるのです。TOEIC は、日本人のその弱点を攻撃してくるわけです。それでは、問題を解いてTOEICレベルの他動詞に慣れましょう!
1. My boss requested that I attend the meeting on Tuesday, in case I am needed to help —— the discussion of our fi nances.
(a) fascinate (b) factor (c) facilitate (d) fasten
今回は、TOEIC 対策の勉強をしている人でもなかなか言葉のイメージがつきにくく、日本語で意味はわかる けれでも「使い方がさっぱり」という単語のオンパレードです。解法テクニックは、目的語のthe discussion と一番相性の良い動詞を選びます。
それでは、ここでそれぞれの動詞の使い方をまとめます。
● fasten(動詞)しっかり固定する
Please fasten your seatbelt. (シート べルトを締めてください)機内アナウンスでよく聞かれる表現です。この問題はどうやら社内の会話のようですので選択肢から外してください。
● factor(動詞)数学用語の「因数分解をする」という意味です。むしろ、名詞で使われる「要因」という意味を押さえて置いてください。
● fascinate(動詞)魅了する 今回は答えではありませんが、意外とTOEIC でも会話でも使います。Sushi fascinates Canadians.(寿司は、カナダ人をとりこにする→カナダ人は、寿司が好きです)Canadians like sushi. の格式の高い表現です。
● facilitate(動詞)~を容易にする 日本語自体が難しいので、次のように考えるとわかりやすいです。
Computers can facilitate language learning. (コンピューターは、語学学習を簡単にすることができる→google などで単語の意味の簡単に検索できたり、インターネットで英語のニュースも見ることができるなどずいぶん英語学習が楽になった)
本題の場合も、「融資の話題を簡単に進めるための手助けが必要なら」という意味で(b) が正解です。
訳:「私の上司は融資の話題を進めるため、私が必要とされる場合は、火曜日の会議に出席するよう言った」
2. The company asked the executive director to travel to many foreign countries, which broadened his ——.
(a) horizons (b) advancement (c) opportunities (d) promotion
これは、broaden との相性の問題です。一番選ばれる答えは、opportunities です。外国に行く→ディズニーで乗れたアトラクションたった2つ… by Chihoチャンスが広がると空想の世界を広げて考えるからです。英語では、broaden horizon で「視野を広げる」という意味でよく使います。正解は、(a) で、「会社、役員に諸外国への出張を命じた。そして、彼は外国に行くことにより視野が広がった」という意味になります。
● broaden(動詞)広げる broaden his horizons(視野を広げる) broaden his experience(経験を広げる)broaden his knowledge(知識を広げる) broaden his vocabulary(単語を増やす)