読み聞かせは、お子様の成長に大きな働きをします。
②聞く力を身に付ける
③左脳から右脳への流れを強くする
などです。特に③は左脳で言葉で理解し、右脳で内容や情景を頭の中に想像して描きながら再構成していくという手順を踏むことにより、イメージ力を高めることができます。
例えばテレビばかりを見せていると再構成するという手間を省くので、左右の脳の連携が深まらず思考力が育ちません。
読み聞かせでは、
頻繁に本を変更する必要はありません。
毎月数冊程度を選び、同じ本を暗唱できるほど何度も繰り返し読むことが大事 です。
小さい子は、ページ数が少なく繰り返しの多い本、絵がはっきりしていて色彩豊かな本がお勧め です。
3歳ぐらいからは昔話・童話や伝記などのストーリー性のある本、感情や心の動きがあり、しつけの要素が含まれている本などを取り入れてください。また主人公をお子さんに変えてみたり、登場する動物を変更してみたり(例えば3匹の子豚を3匹のカエルに変更する)して、オリジナルのストーリーを創造していくのもお勧めです。
日本で担当した生徒さんで、読み聞かせで大きく変わったお子さんがいます。
彼は入室当時4歳でしたが『パン』と『ジュー(ジュース)』しか言えませんでした。乱暴的で人の言葉に耳を傾けることがなく、お母様との会話もなく、言葉の発達が大変遅れていました。
そこで毎日の絵本の読み聞かせをお勧めしました。毎月3~5冊程度を、毎日最低でも3回は読み聞かせるようにお願いしました。最初は、なかなか進まなかった読み聞かせですが、数ヵ月を過ぎたころから生徒さんの理解語がぐんぐん増え、読み聞かせの時間を共有することで親子関係も見違えるように変わっていきました。1年経つ頃には言葉の遅れは全く見られず、問題行動もなくなりました。
このように読み聞かせは、大事な親子のコミュニケーションの時間でもあります。皆さんもぜひ、ご家族で楽しい絵本の世界を楽しんでみてください。