今回のコラムのテーマは、前回に引き続き楽しみながら英語力をつけるためのコツです。お勧めしたいのは本です。本といっても紙の本ではなく、KindleやKoboなどを使った読書です。
個人的な話になりますが、私はジョークなどの文化や口語表現などの英語スキルはテレビによって学ぶことができたと思っています。一方で、文章力や語彙力は本によって培われたところが大きいです。特に単語力については、わからない単語であっても、繰り返し同じような場面で使われたりしているのを読むことで、自然と使い方や意味が身に付いたと思います。そのため、見知らぬ単語を見て、あわてることはなくなりました。ほとんどの場合、意味が推測できる読解力が読書によって特訓されたからです。
ただ、読書だと文字なので、コミュニケーションには不可欠な「音」が欠けています。そんな時に便利なのが、車通勤が当たり前の北米で人気のあるオーディオブックです。つまり、黙読で読む本だけでなく、プロのナレーターや、本によっては有名な俳優などによって読み上げられた本のことです。日本と異なり、よっぽど人気がなかったり、学術的な本ではない限り、多くの本にはこのオーディオブックがあります。
そのため、英語の本ではデジタル本とオーディオブックで興味のあるトピックの本を見つけることができる可能性は非常に高いです。そして、興味があって楽しめるということがモチベーションになりますから、気がつかないうちに英語スキルが強化されていきます。
読書による英語力強化手順
Step1 何度でも読みたい本を見つける
フィクションでもノンフィクションでも、最後がわかるまで興味を持続できるものです。お勧めジャンルはミステリーや、子供の頃翻訳で読んだ懐かしい本などです。レベルはざっと見てページの70%くらいは知っている単語であることを確認してください。それ以下ですと逆にストレスになります。
Step2 読書する
知らない単語があってもすぐには調べず、推測しながら読み進めます。デジタルブックのアプリを利用して、ハイライトなどしておいてください。
ただし繰り返し出てきても全く意味を推測できず、この単語がわからないと本が台無しという単語があったら、アプリ内蔵の辞書を使って単語の意味を調べてください。
Step3 読み終わった後に
わからない単語が多かった人
自分の単語の意味の推測が大体合っていたか、簡単に辞書チェック(単語がわからないストレスがない場合はこの工程はスキップしてもOK)
結構すらすら読めた人
どんどん次の本へ読み進めましょう。
Step 4.オーディオブックでの読書
読破した本のオーディオブックを通勤などの移動中に聞きながらリスニングし、読んだ本に音をつけていきます。この時重要なのは、文字を見なくても「理解しながら」聞くことです。これが難しい時は、文字を見ながら同時に聞いて読んでください。
Step5. スピードアップ
多読という英語力スキルアップ方法がありますが、それと基本的に同じで理屈で、量をどんどん読み進めると理解力もスピードも上がってきます。
最初の1冊目が一番時間が掛かりますし、単語もわからないものが多いと思います。最初の数冊を終えると、ペースも上がってきますので、ぜひ読み進めてください。
さて最後に、Amazonの回し者ではありませんが、Kindle Fireなどを使用すると本の文字をハイライトしながらオーディオブックを流してくれるような機能があります。これはデジタルオーディオブックの大手であるAudibleもAmazonが所有しているためです。さらには、Kindleで本を買うとオーディオブックを格安で購入できる場合もあります。
Kindle Fireなどを持っている場合はぜひチェックしてみてください。
読書を文字と音の両方ですることで、読解力だけでなく、長い時間、ネイティブスピードについていける高度なリスニング力も身に付けてくださいね!
Good luck and don’t forget to have fun!!