生活の3大要素は「衣食住」ですが、旅行の場合は、観光や移動手段の「移」、旅の楽しみに欠かせない「食」、体を休める宿泊場所としての「住」が大切。特に旅行の予算に大きく関わってくるのは「住」にあたる宿泊先。最近は、ホテル予約サイト
などで料金を比較して、旅行会社を通さなくても、自分で気軽に予約できるようになりました。
よく行く街の泊まったことのあるホテルを予約するなら安心ですが、土地勘のない初めての街で名前も知らないようなホテルを予約するのはちょっと勇気がいります。
そんな時、頼りにするのは利用者の感想・レビュー。5つ星以上の超高級ホテルのレビューが絶賛揃いなのは当たり前ですが、予算に限りがある場合、レビューの良し悪しは大問題です。同じ3つ星ホテルなのに、「素晴らしい宿でした!」と「絶対お勧めできません!」が並んでいる場合、どちらを信用しましょうか。
■レビューを参考にしてみる
ホテルの印象や感想は、その宿泊者の経験値と期待値にかなり左右されます。2段ベッドに共用シャワーのユースホステルが定宿というバックパッカーなら、自分専用のベッドとバスタブがあるだけで豪華な気分になれるでしょうし、サービスやアメニ
ティが完璧なシティホテルやリゾートによく泊まる方には、壁の絵が曲がっているだけでも一大事かもしれません。要は、自分と同じ価値観の人が書いたレビューを参考にすることです。
それでも難しいのは、レビューはあくまでも個人的感想で主観的なものだということ。その街にたくさんあるホテルの1軒に泊まった一時期の印象なので、客観的な比較の対象にはなり得ません。そこで頼りになるのは、現地の旅行会社です。ホテルは大切な商品ですから、旅行会社の仕入担当者は、機会あるごとにホテルを視察して周辺を歩いてみて、昼と夜では雰囲気が変わるので、自分の街のホテルでも一般客として泊まったりします。また、多数のホテルを比較研究するので、お子様連れにはココ、女子旅にはコチラのように、お客様のタイプ別にお勧めすることも可能。
ホテル予約サイトでは誰にも相談せずに自分の判断力だけで宿を決めることになりますが、旅行会社なら経験豊富なプロの意見に頼ることができます。
■星の数を見てみる
ちなみに、星の数の違いは何を表しているのかご存知ですか? カナダに限って一般的な例を示すと、
1つ星はハイウェイ沿いや郊外にある個人経営のロッジやモーテルで、ベッドやシャワー、電話やテレビなど基本的な設備はありますが、ルームサービスなどはありません。
2つ星になると中小のホテルチェーンで、たいてい小さな食堂が併設されていますが、玄関やフロントが狭かったりして簡素な印象。
3つ星には日本でも知られたホテルチェーンが含まれ、街の中心に近く、無料インターネットや朝食サービスなどでお得感を出しています。
4つ星にはヒルトンやマリオットなどの世界的ホテルチェーンが多く、レストランやプールが館内にあり、交通至便なロケーション。当然ながら5つ星のホテルには、サービスや設備、客室の調度品など、すべてに高級感とゆったり感が求められます。
つまり、星の数は快適さの目安と客層のレベルを表しています。特に2つ星と3つ星の違いは意外に大きいもの。 ひそかにブームの大人女子一人旅なら、移動に便利な街の中心にして、思い切って上のレベルにしてみましょう。2つ星の上級ランクの
部屋よりは、3つ星の格安ルームカテゴリーの方が断然お勧め。たった20ドルの違いで安心が買えることもあるのです。