【NaviTOUR】
『カークロスとサウザンレイク』

2021.01.31

『カークロスとサウザンレイク』　の巻
　新型コロナウィルスのワクチン接種がはじまりました。一般市民への接種が開始されるのにはまだ時間がかかるかもしれませんが、トンネルの向こう側に一筋の光が見えてきた気がします。
　2020年10月号でご紹介したユーコン準州のドーソンシティは歴史もあり、味もありましたが、8月末からのオーロラが見え始めるシーズンに是非おすすめなのが、ホワイトホースから車で1時間ほどのカークロスとサウザンレイクエリアです。

　ゴールドラッシュの真最中に完成した鉄道、ホワイト・パス＆ユーコンルートは現在アラスカ州スカグウェイまで伸びる観光列車として夏の間運行しています。カークロスはそのユーコン側の始発・終着駅となります。駅舎自体は大きくありませんが、そのあたりはお土産店、地元のコーヒー店など小さいながら個性的なサービスを提供しています。
　このカークロス周辺には砂丘、エメラルド色の湖、砂利道を30分ほどドライブしてやっとたどり着く湖畔のリゾートなどゆっくり滞在される際におすすめの宿泊地やちょっとした観光スポットがありますが、お勧めは準州運営のキャンプ場のすぐそばにある、コンラッドという史跡スポットです。
　コンラッド史跡は、100年ほど前に鉱山で栄えた町でしたが、衰退と共に捨て去られました。史跡内のトレイルを歩くと、明らかに住居跡が捨て去られ、朽ちた様子が分かるのですが、その中からそびえたつ木々の黄葉が非常に印象的な「黄色」、いや「金色」をしています。ユーコンは空気が澄んでいるので、尚更かもしれませんが、本当に「黄金色」をしていて、画像を待ち受け画面にするとご利益があるというジンクスが生まれかねないなと考えたほどです。
　カナダはケベックの紅葉が有名ですが、色を愛でるということであれば、ユーコンの黄葉もそれに負けずとも劣りません。オーロラも楽しめる可能性があるとすれば、それはまた稀有なデスティネーションとしてご紹介し続けることの出来る場所だと思っています。
　海外旅行の戻りは恐らく少し時間がかかりますので、カナダでも行かれたことのない場所に繰り出されることを今から少しずつ計画されてみてはいかがでしょうか？